心の声~Voice~

 

 

 

 

前略 8月11日は東北各地で花火があがります。

 

少しでも明るくしたいと思ったひとりの人が震災当年に立ち上げた活動。

 

世の中にこうやって、一隅を照らす人物が続々と出てきているのをとても頼もしく思います。

 

お亡くなりになられた方々への追悼と今も踏ん張っている被災者の皆さまへ心からエールを贈ります。


合掌

 

 

2011年3月11日 東日本大震災

 

東日本の太平洋側一体が、地獄さながらの状態になりました。

 

 

(何かしなきゃ、何かしなきゃ)

 

はやる気持ちに焦りながらも行動が起こせない。

 

当時いただいていた仕事を止めて行動する勇気も、財力もない。

 

 

しかし気持ちを抑えることができない。

 

仕事をしながら、ボランティアをしよう。

 

 

何が求められているのか

 

何ができるのか

 

何をしたいのか

 

自問自答を繰り返しました。

 

 

物資は足りている

 

瓦礫撤去も進んできた

 

元々あった家には住めなくとも、仮設住宅ができた

 

一方

 

家族ははなればなれになった

 

衣食住の格差が生まれた

 

自ら命を閉ざしていく人が後を絶たない

 

拾われていない声がある

 

 

希望を見いだせない人たちがいる

 

その声を聴かないと、それはわからない

 

でも何回も、いつも足を運べるわけじゃない

 

 

夢とか希望って、なんだろう

 

どんな時に思うんだろう

 

 

こうなりたいって思った時

 

誰かが自分を認めてくれた時

 

自分の存在に意味をみつけた時

 

 

ひとりになってしまった人

 

大切な誰かを失った人

 

今まであった仕事を失い収入を失った人

 

 

空虚な日々を過ごすその人たち

 

失った大切な人の誕生日やクリスマス、お正月を迎えた時


その人との思い出が巡る

 

その人はもういない

 

という現実を突きつけ続けられるその日

 

そんな時に

 

(あなたはひとりじゃない)


と伝えたくてクリスマスにいくことにしました。

 

それから毎年、サンタクロースになることにしました。

 

(詳しくはサンタのページをご覧いただけたら幸いです)

 

 

 

震災から約9か月、やっと被災地に足を運ぶことができた。

 

そこには、何かを失った人たちがいた。

 

その人たちの言葉は重かった。

 

どれだけ涙を流したのか、疲れきったような

 

やつれた表情をしていた。

 

 

「ありがとう、こうしてくれる人がいるから生きていけるよ」

 

と何人かの被災者の方に言われた。

 

 

(もっと、早く来ればよかった)

 

(もっと、 何かできる自分にならなきゃ)

 

(二度と後悔しないように生きよう)

 

 

 

これまで大事に守ってきた「生きてきた場」を手放した。

 

 

安定した収入を得られる仕事

 

35年間、過ごしてきたふるさと

 

そこで得た友人、知人、大切な人たち。


 

 

たまりにたまっていた衝動のまま、一気に突っ走った。

 

あっという間にお金が底をつきた。

 

 

知人に借金してまで、突っ走りつづけた。

 

その勢いのまま、いろんな人を巻き込んでいった。

 

 

こさえた借金は200万円。

 

もうこれ以上、甘えるのはやめよう。

 

細々と仕事を再開した。

 

 

しかしやがて家賃も光熱費も払えなくなり自分のことしか考えられなくなっていく。

 

人への優しさを失わせていく。 

 

徐々に歯車が狂っていく。

 

もう限界、という時、支えてくれる人たち。 

 

そのたびに重なっていく無力感と感謝。

  

今まであたりまえのようにあった家、仕事、体、人。

 

すべてかけがえのないもの。

 

いかに恵まれていたのか気づけた。  

 

そんな紆余曲折を経て自分が持つ才能と使命を見出すことができた。

 

 

どうにも抑えのようのない衝動の中に、自分を突き動かす光り輝くもの(Voice)を見出し


リスクをとって挑んだ結果の中に、答えは潜んでいる。

 

光り輝くもの(Voice)とは、自分自身が本当に望んでいること。

 

いてもたってもいられない、これがしたい、なんとしてもしたい

 

こんなのは絶対いやだ、許せない、命をかけてでもやってやる

 

そんな、自分自身でコントロールできないほどの衝動、心の叫び、Voice。

 

感情むき出しのそれは、 第三者から「ネガティヴ」なところは際立って見える


そのネガティブな点をコントロールし、ポジティブな点にフォーカスしていくことが重要でした。

 

 

そんなことを東日本大震災を経て、体験することになりました。

 

何かを感じ、動き、得るもの、失うものがあって次に活かしていく。

 

人生はこの連続で、これはすべての人が避けることのできない原理原則といえるかもしれません。

 

おそらく世の成功者といわれる人たちは、その原理原則に忠実に生き

 

ネガティブな点は人に任せたり自戒を重ね、なんとしてもやり遂げたいという心の声(Voice)にフォーカスしたのだろうと思います。

 

そして自立とは「自ら立つ」と書きながら、ひとりでできることではないようです。

 

ひとりで自立したと思っていれば、過信、慢心だということを後に思い知らされます。

 

自立に至るには、関わる様々な人たちがいたからであり、様々な出来事があり、ようやく自分が動けたから。

 

その人たち、出来事は恩恵であり、それら無くして自立などありえないのです。

 

かの松下幸之助翁がそうでした。

 

体の弱かった松下幸之助翁は、自分にできないことを人にお願いしてまわったそうです。

 

人に頭を下げることなど厭わずされていたそうです。


どうしても実現したい世界だけをみていたのではないでしょうか。

 

大事なことは、心の衝動、叫び、Voiceに集中すること。 

 

人に素直に自分のほんとうに願っている強い想いを伝えられること。

  

そしてビジョンが『ほんとうに願っていることを下に創られていること』が重要です。

 

 

今、自分のことを真剣に見つめ、励ましてくれたり、

 

時に耳の痛い指摘や、新たな気づきを与えてくれる人はいますか?

 

 

 

もしいなければAterraはその人になります。

 

Aterraにとって、もっとも大切だったものに、Aterra自身がなってゆきます。

 

 

8月11日 東日本大震災の月命日に誓って。

 

早々